赤ちゃんの頭が変形する理由
皆さんこんにちは。
RACCOの山下です。
今日はここ数年急激に目にするようになった「ヘルメット治療」の背景についてのお話です。
最近の育児事情として「赤ちゃんの頭の形」のお悩みを抱えている方が増えてきています。
このことは、乳幼児突然死症候群(SIDS)の研究結果が発表された後、日本でも本格的なSIDSに対する啓発活動の動きがあり、1999年頃から産婦人科の新生児室でも、うつ伏せ寝が禁止されたという背景が大きく関わっています。
日本だけでなく、アメリカをはじめ世界的に赤ちゃんは仰向けで寝せることがSIDSのリスクを下げるということが広がりました。
元々、新生児期から首がすわる頃までの赤ちゃんには姿勢を維持する筋力が備わっていないことや背骨が未発達のまま産まれてくるので、仰向けで寝せることで多くのママ、パパを悩ませる「背中スイッチ」も起きやすくなるし、「向き癖」も付きやすくなります。

平らなお布団などに寝せると、この写真のように、手を上に上げて脚はまっすぐではなくM字と言われる開いたポーズになります。
これでスヤスヤ眠っていることが「頭の変形」につながっているなんて、ほとんどのママたちは説明も受けていないし、やっとの思いで眠ってくれた赤ちゃんの姿勢を整えてあげようという余裕もないのが普通です。
こうして生後3ヶ月ぐらいになった時には、いつも向いている方に圧がかかり続けた結果、「斜頭症」と呼ばれる頭の変形が起きていることが多くあります。
左側が押されて凹んでいる場合は「左斜頭」その場合は右側に少し出っぱりがあります。
その逆だと「右斜頭」と呼ばれます。
出産の時に吸引分娩になったことで頭が引っ張られて頭が長くなる赤ちゃんもいますが、引っ張られた時間はそんなに長くないので一時的な変形の場合が多いです。
ほとんどの場合が抱っこと寝かせ方による変形なので、必死で育児をしている産後のママたちに自分の抱っこや寝かせ方で大切な我が子の頭が変形してしまったと知った時のショックはすごく大きいと思います。
以前は3〜4ヶ月健診で頭のチェックはありませんでしたが、今はチェックされるようになり、治療の対象になるぐらいの歪み、変形がある場合は、頭の形の専門外来などを紹介されることになります。

その先に待っているのは保険適用外のヘルメット治療です。
平均40万以上かかると言われています。
それと、基本的にはお風呂の時以外はほぼ1日中外さないように指導があります。
寝ている時も付けたままです。
頭は8枚の骨の組み合わせで出来ていて、赤ちゃんの大泉門(だいせんもん)は1歳半ぐらいで閉じると言われていますが、それ以外にも閉じていない(骨化していない)つなぎ目が沢山残っています。
だから、同じ方向にばかり圧がかかっていると簡単に歪んでしまいます。
「ぐっすり寝床研究所」としては、ぐっすり眠れる寝床を研究してきましたが、近年の頭の変形による悩みの増加に対しても、研究をしています。
RACCOの山下は赤ちゃんケア整体師の資格を取得し、すでに向き癖、頭の歪みが出てしまった赤ちゃんに対する整えるためのケアをお伝えしています。
DEEP RACCOのアフターフォローでも希望される方にはお伝えしますので、お気軽にご相談ください。
「ヘルメット治療」で頭の形を整えることよりも先にもっと出来るケアがあります。